事前の計画が重要!キッチンをリフォームする全ポイント【完全網羅】
キッチンリフォームにはお金がかかりますから、後になって悔いを残さないためにも事前に計画はしっかりと練っておくべきです。
リフォームにおいて検討しておくべきポイントは多く、費用の問題だけでなくデザイン面、機能面、どんな設備を導入するかなど、工事を終えた後の生活も踏まえたうえで慎重に検討していくことになります。
そしてそれぞれのポイントをクリアしてよい工事をしてくれるリフォーム会社を選び、予算内で抑えなくてはいけません。なかなか難しい面もありますが、そこまでたどり着けて、ようやくよいキッチンリフォームができるようになるのです。
なお、キッチンのリフォームを業者に依頼するときの“おすすめ方法“を先に少しだけ話しておきます。
自分で優良業者を探したり、一社ごとに見積もり請求をしたりするのは大変な手間ひまです。
そのため、一度に複数の業者の見積もりが手に入る『一括見積もりサービス』を利用することをおすすめします。
最安値のリフォーム料金で、なおかつ、しっかりリフォーム工事をしてくれる優良業者を探すなら、この方法をぜひ試してみてください。
価格・費用のポイント
まずポイントとなるのが価格・費用です。どんなキッチンにリフォームするにしろ、予算の範囲内で収められないと話になりません。
価格・費用においては、キッチン本体の価格と最終的な総費用の間には大きな開きがあることをまず知っておきましょう。たとえばカタログなどでキッチンを選ぶ場合、そこに記載されている価格は当然キッチン本体の価格です。
それにプラスする形で工事費用がかかることになります。エアコンの取り付け工事などとは異なるこの工事費用が多くかかるのが、リフォームの大きな悩みの種でもあります。どちらも込みで最終的な費用を把握しておくことが求められるわけです。
そして工事費用の内訳。信頼できるリフォーム会社を選ぶ上でも工事の内容を確認し、あらかじめ見積もりで内訳を確認できる環境を用意しておきましょう。キッチンリフォームの工事では大きく分けて
- 購入したキッチンの取り付け費用
- 内装工事費
- 設備工事
- 電気工事費
- 現場の管理費
そして諸費用がかかります。見積もりをとる場合にはこうした費用ごとに細かく内訳されているかどうか、契約した後になって追加費用が発生しないかどうかをよく確認しておくことが大事です。
また諸経費は全体の施工費の1割程度にまで達することもあるので、具体的にどんな形で経費がかかっているのか確認しておきたいところです。
色・デザインのポイント
色・デザインでは、工事をしない部分との調和がまず第一です。カタログでキッチンをチェックすると、どうしてもその本体の色とデザインにばかり目が向いてしまいがちですが、自分の家の床や壁、天井をイメージしたうえで検討していかなければなりません。
キッチンはオシャレでも、いざリフォームしてみたらなんだか家の雰囲気に合わずに奇妙な感じになってしまうケースも少なくありません。
またキッチン本体に合わせて壁や天井をリフォームする方法もありますが、その範囲が広ければ広いほど費用がかかることになります。リフォームするならオシャレなキッチンを選びたいものですが、こうした難しい面があることを忘れないようにしたいものです。
忘れられがちなのが購入するキッチン本体とそれを導入するスペースとのバランスです。あまり大きすぎるキッチンを導入してしまうと手狭で動線に問題を抱えてしまうことになりかねません。
カタログだけで判断するとこうした問題を抱えてしまうことが多いので、あくまでキッチン全体の利用環境を意識した上でデザインとサイズを選んでいく形にしましょう。自分だけが利用する場合だけでなく、家族と一緒に使うシチュエーションも意識してください。
カラーに関しては好き嫌いが出てくる部分があるので個人差がありますが、それぞれのカラーのメリットとデメリットをよく踏まえたうえで判断したいところです。
ホワイトはもっとも定番で人気のあるカラーで、清潔感やオシャレなイメージを演出できるのが大きな魅力ですが、汚れが目立ちやすい面もあります。全体をホワイト一色で統一するのかなど、よく検討して選びたいところです。
ブラックは無機質な見た目がスタイリッシュで、モダンなイメージをもたらしてくれるカラーです。ただ全体をブラックだけで統一してしまうと冷たい感じになってしまうので、ホワイトをポイントとして入れるなどの工夫が必要でしょう。
窓のポイント
キッチンリフォームにおける窓は、結露対策と日差し対策が最大のポイントです。水や火を使う場所ということもあって結露を起こしやすく、しかも料理をする場所なのでダニやカビなど衛生面の問題はできるだけ避けたいところ。
リフォームを長持ちさせるうえでも結露対策は必ず行っておくようにしましょう。日射対策も大切です。女性が長い時間過ごす場所ですから、日差しが強く降り注ぐような環境は避けたいところでしょう。
とくに冬場にリフォームすると夏場の温度の上昇を想定するのを忘れがちです。火を使う場所でもあるので日差しをうまくさえぎることができる環境を整えましょう。
ただし、日差しをさえぎりすぎるとキッチン全体が暗くなってしまう恐れもあります。この辺りは難しい部分ですが、開放的で明るい雰囲気と日差し対策を両立できる窓を検討してみましょう。
システムキッチンのポイント
なんといっても使いやすさが第一です。とくに高さを重視しましょう。あまり低すぎると作業をしている間に腰に負担がかかって腰痛などの原因になってしまいます。
こればかりはショールームで実物を見て確認するなど、自分にあった高さのシステムキッチンを選ぶことになります。なお、理想的な高さは「身長÷2+5センチ」といわれています。
つまりメインに利用する人の身長に合わせて選ぶことになるため、家族でよく話し合って決めたいところです。
収納の場所と高さも重要な部分です。調理中でも手を伸ばせばすぐ届くところに収納を確保することができるか。
収納力を重視すれば奥行きや高さのあるウォールキャビネットが適していますが、あまり高い位置や奥深くにモノを入れてしまうと必要なときに取り出しづらくなります。デザイン面や機能性を重視するなら、コンパクトなサイズを意識して選ぶとよいでしょう。
あとはシステムキッチンのタイプ。一般的な壁付きタイプ、家族と対面しながら作業が出来るオープン対面キッチン、セミオープン対面キッチンなど、好みや使うシチュエーションに合わせて選んでいくようにしましょう。
床のポイント
床をリフォームする場合には、キッチンならではの使いやすさを重視して検討していきましょう。まず第一が滑りにくいこと。油などが付着しやすい場所ですから、できるだけ滑りにくい素材を選んでください。
フライパンや鍋を持っている途中にバランスを崩してしまったら大変なことになりかねません。そして滑りやすさとも関わってきますが油汚れが付着しにくい素材を選ぶのもポイントです。
床材の選択肢にはタイル・石材、フローリング、クッションフロアの選択肢があります。フローリングはオシャレで人気がありますが水にやや弱い面もあるので、強化するコーティング加工を行うかどうかも検討しましょう。
クッションフロアはキッチンに適した床材で適度なクッションで疲れにくく、水にも強いなどメリットを備えています。予算の範囲内でどれだけよい工事ができるか検討してみるとよいかもしれません。
タイル・石材は耐久性に優れているのが何よりも魅力ですが、滑りやすい点には注意が必要です。
収納(引き出し・棚)のポイント
収納(引き出し・棚)のポイントは、システムキッチンの部分でも触れましたがどれだけ収納できるかだけでなく、必要なときにすぐに手が届くかが重要です。火を使っている途中に調味料が必要になったときにすぐに取り出せないのでは、料理に支障をきたしてしまいます。
それから頻繁に出し入れする機会が多くなるだけに整理がしやすいかどうか。奥行きが深い棚は収納量が多くなる一方で取り出しと整理が難しくなります。
普段良く出し入れするものとそうでないものとで収納スペースを分ける、前者はコンパクトな棚に収納するといった工夫をとりいれてみましょう。また保存食品をストックするバントリーを導入するかどうかも検討の余地があります。
そしてもうひとつ覚えておきたいのがゴミ箱を収納するスペースです。料理しながらゴミを捨てる機会も出てくるので、キッチンのすぐ近くにスペースを確保しましょう。
タイルのポイント
タイルを選ぶ場合には、先ほど触れたように滑りにくい素材を選ぶのがまずひとつ、そして汚れがつきくにい素材を選ぶことも大事です。
汚れが付着しにくい素材のタイルを選びましょう。またせっかく耐久性に優れているので汚れが目立ちにくいカラーや大きなタイルを選んで、目地をできるだけ小さくするといった工夫も欲しいところです。
換気扇(レンジフード)のポイント
換気扇はどの種類を選ぶかで環境が違ってくるのがポイントです。もっとも一般的なプロペラファンのほか、ダクトを使って排気を行うシロッコファン、両方の特徴を備えているターボファンなどがあります。
とくにこだわらない場合にはプロペラファンで十分ですが、集合住宅ではシロッコファンのほうが適しています。また形状では一般的なブーツ型のほか、場所をとらずデザイン面に優れているスリム型もあるので検討してみましょう。
壁紙・クロスのポイント
壁紙・クロスを張り替える場合にはやはり全体のバランスや調和を心がけることが第一です。リフォームしない場所とうまく溶け合うのはもちろん、取り付けるキッチンとの相性も重要です。
油汚れが付着しにくいか、汚れが目立つかどうかも大事な点ですが、これはキッチンのタイプによって違ってくるのでしっかり検討していくことが大事です。オープン対面型キッチンはそれほど壁紙・クロスが汚れないのでデザイン面を重視するのもよいでしょう。
水道・蛇口のポイント
水道・蛇口はやはりシステムキッチンの部分で触れた高さがまず第一、そしてコンロとの位置関係も重要です。料理や洗いものをしていて不便に感じないよう意識して選んでいきましょう。
【住宅の種類別】一軒家・マンション・団地のポイント
一軒家では、どこまでリフォームするかが最大のポイントでしょう。キッチン周辺だけを取り替えるのか、それてもキッチンのスペース全体を全面的にリフォームするのか。自由度が高くなる一方で費用が高くなりがちなので注意したいところです。
一方、マンション・団地の場合は音と換気に注意しましょう。窓や換気扇の部分でも触れましたが、高層マンションの場合は日差しが強くなるので窓の対策が欠かせませんし、窓・壁ともに防音性が求められます。
さらに換気扇は従来のプロペラファンが取り付けられないこともあるので、シロッコファンでよい選択肢があるかどうかをよくチェックしておきたいところです。
業者を選ぶときのポイント
業者を選ぶときにはこうしたポイントについてきちんと相談に乗ってくれるか確認し、対応がいい加減なところは避けましょう。
また先ほども触れましたが費用の内訳がしっかりしているか。安さばかりをアピールして詳しい説明をしてくれないところ、執拗に勧誘してくるところは避けた方が無難です。
メーカーを選ぶ時のポイント
口コミや評判、過去のリフォーム事例などネットを利用して入手できる情報を有効に活用しましょう。知名度のあるメーカーならこうした情報を事前に入手できるので、じっくりと検討できます。
安くリフォームするポイント
複数のリフォーム会社に見積もり依頼を一括して出せるサービスがあります。これを利用すれば各業者を競争させながら見積もってもらうことができるので、安いリフォーム会社を見つけやすくなるのです。
たとえば5社に対して一括見積もりを依頼すれば、5社それぞれが提示してきた見積もり内容を比較できます。費用の違いや工期の違い、工事内容の違いなどをチェックでき、総合的に優れた業者を判断しやすくなります。
特に費用の比較ができるのは大きなメリットで、同じ内容のリフォームでも業者によって金額が変わるのがよくわかります。一括見積もりをはインターネット上で手軽に申し込みができるので、積極的に活用するのがおすすめです。
まとめ
このようにキッチンリフォームには踏まえておくべきポイントが多々あります。システムキッチンそのものデザインや機能面はもちろん、位置関係や使いやすさなど利用環境を良く踏まえた上で選んでいくことが重要になってくるでしょう。
事前にリフォーム後のイメージを膨らませ、リフォーム後の生活環境をよく検討したうえで判断したいところです。