【お風呂の床】リフォームにかかる費用・相場・床材選びのポイント!
お風呂の床の汚れや劣化が気になるようになり、リフォームをするにあたってどの程度の費用がかかるのか知りたい方のため、相場情報を提供します。
また実際にリフォームをするとなると、さまざまな種類の床材があると気づきます。今回は床材選びのポイントもまとめました。
さらに床材を取り扱うメーカーに関する情報や初心者のDIYの可否や費用、リフォーム業者に依頼するメリットや選び方に関する情報も記載しています。浴室の床リフォームを失敗しないために、お役立ていただければ幸いです。
なお、浴室のリフォームを業者に依頼するときの“おすすめ方法“を先に少しだけ話しておきます。
自分で優良業者を探したり、一社ごとに見積もり請求をしたりするのは大変な手間ひまです。
そのため、一度に複数の業者の見積もりが手に入る『一括見積もりサービス』を利用することをおすすめします。
最安値のリフォーム料金で、なおかつ、しっかりリフォーム工事をしてくれる優良業者を探すなら、この方法をぜひ試してみてください。
浴室の床リフォームにかかる費用・平均相場
お風呂の床リフォームに要する費用の平均相場は、リフォーム業者に依頼するかDIYなのかによって違いがあります。
まずリフォーム業者にお願いする場合、一般的なお風呂の大きさ0.75坪の洗い場で、工事費込みでどの程度の金額がかかるのか見ていきましょう。
樹脂床材 | 50,000円ほどから |
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タイル床材 | 100,000円ほどから |
木製床材 | 150,000円ほどから |
続いて、DIYでお風呂の床リフォームを行う場合の平均相場です。
タイル床材 | 15,000円ほどから |
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樹脂床材 | 20,000円ほどから |
樹脂床材については、接着剤などにかかる金額が含まれています。さらに樹脂床材は業者に頼む場合もDIYの場合も、使用中の床材の上にそのまま貼るシールタイプが多くの方に選ばれています。
お風呂の床材を選ぶポイント
浴室のリフォームで選択できる床材のバリエーションは豊富にあります。どの種類の床材を使用するのかによって、お風呂場の見た目の印象だけでなく機能面も変わってくるものです。どのような点に注目して選択すれば良いのか、ここでは解説します。
滑りにくい床材
浴室で起こりやすいトラブルのひとつとして、転倒をあげることができます。とくに小さな子どもやお年寄りのいる家庭であれば、気をつけなければいけません。既存の床材が滑りやすいと感じてはいないでしょうか。
すでに述べたとおり、お風呂の床材とひと口にいってもさまざまな種類が存在します。どの床材を選択するかによって、滑りにくさを意味する防滑性の良し悪しに違いがあるのです。防滑性に優れている床材を選ぶことをおすすめします。
注目したいのは、お風呂の床が乾いている状態だけでなく、濡れている状態でも滑りにくいかどうかです。なお、転倒時にケガをしにくくしたいのであれば、衝撃吸収性に優れている床材かどうかをチェックしてみると良いでしょう。
保湿性がある床材
とくに冬場は、床の冷たさを我慢しながらの入浴になりがちです。お風呂の床リフォームを行うにあたって、冷たい思いをしたくないのが希望であれば、保温性に優れている床材かどうかをチェックすると良いでしょう。
保温性がある床材は接触温熱感がある床材ともいえますが、ヒートショック対策にもなります。
ヒートショックは冬場に多発しほとんどが高齢者に起こっています。入浴中の死亡事故原因の多くを占めているという見方がされており、軽視することはできません。
お年寄りのいる家庭でお風呂の床リフォームをする場合には、保温性の高い床材をおすすめします。
手入れがしやすい床材
お風呂場はバスタブに湯を張ったりシャワーを浴びたりするため、湿気が多く温度も上がりやすい環境です。そのためカビが繁殖しやすくなっています。体をきれいにする場所でもあるため、汚れが落ちてたまりやすい場所でもあるのです。
浴室の床リフォームをする際には、汚れが固着しにくく、カビが生えにくい床材かどうかを重視するのも良いでしょう。水はけ性に優れている床材であれば、なかなか床が乾燥せずに困ることがなくなるでしょう。
汚れやカビに対して強い床材であれば、掃除の頻度を低くでき、時間や手間を省くことができます。また、掃除自体が楽に行えるかどうかも、注目したいポイントのひとつです。お手入れが大変な床材だと、掃除するのが億劫に感じやすくなるためです。
浴室に使用できる床材の種類
樹脂や木、タイル、石、シート、繊維強化プラスチックといった具合に、お風呂に使用できる床材の種類はいろいろとあります。
防滑性や保温性、清掃性の良さなど、自分が重視したい要素を満たしている素材がどれか、それぞれの特徴をここでチェックしましょう。
樹脂床材
在来工法とユニットバスの両方に使用されています。耐水性が高い点に加えて、なかには水はけ性を高めているものや、防滑性を高めているものもあるのが、樹脂床材の魅力です。
色のバリエーションが多く用意されているのも、見た目にこだわりたい方にとっては良く映るでしょう。ただ、メーカー既製品のなかから選択しなければいけないという縛りはあります。
そのほか汚れやすいのが弱点ですが、それを補うようにお手入れのしやすさが樹脂床材の強みのひとつとしてあるため、あまり気にならないかもしれません。
木製床材
主に在来工法のお風呂に使用されています。日本的な雰囲気を持つ浴室にしたい方に適している床材といえるでしょう。
また温かみがあり木の香りに癒されたい方にも向いている床材です。防滑性が高いのも強みのひとつとしてあります。
注意したいのはコストがかかる、木が腐る、ぬめりが出る、カビが繁殖する点です。ただし、防水加工をほどこしたものや、防カビ効果を高めたものなど木材の弱点を上手くカバーしているものもあります。
タイル床材
在来工法で使用されることの多い床材ですが、ユニットバスに使われることもあります。カラーやサイズのバリエーションが多く、好みのデザインにしやすい点が魅力のひとつです。
防滑性や保温性などを高めた、転倒防止やヒートショック対策に役立つタイル床材もあります。ただ、欠点としてタイル目地に水分が残りやすく、乾燥しにくい点があげられます。
これをカバーしたいということであれば、大判のタイルを使ったお風呂の床リフォームをするのが良いでしょう。
FRP床材
在来工法とユニットバスの両方で使用されているお風呂の床材です。FRPはフル表記ではFiberglass Reinforced Plasticsとなり、日本語では繊維強化プラスチックと訳せます。
ガラス繊維などが添加してある特殊素材のため、強度の面で秀でているほか、防水性にも長けているのが特徴です。
FRP船といって、繊維強化プラスチックで造られた船もあり、このことからいかに強い素材であるかがわかります。
天然石材
在来工法で使用されており、選択できる石の種類は複数あります。たとえば、高級な宿泊施設などのお風呂の床に使用されている大理石も、天然石材の一種として含まれます。家の浴室の床を大理石にしたいと、憧れを持っている方も少なくないでしょう。
しかし実は大理石は水に強くありません。したがって家のお風呂の床をリフォームするのであれば、御影石のような種類を選択するのが良いでしょう。日々のお手入れを怠らなければ、長く美しい状態を維持できます。
床シート
在来工法とユニットバスの両方に使用されている床材です。既存の床材の上に貼るだけと、簡単にリフォームが行える上に低コストで済むのが魅力で、高い防水性や衝撃吸収性を持っています。
ただ土台となる既存の床材の状態には気をつけなければいけません。床シートを貼って表面上はきれいになったとしても、その下の床材にはカビが繁殖するなどの問題が起こっている可能性があるのです。
そのため、床シートを選ぶ場合は床材の状態を確認してもらいましょう。
どんな床材メーカーがあるの?
いくつものメーカーが浴室の床材を取り扱っており、それぞれが床材を変更したいと思っている方が魅力を感じる商品を用意しています。
今回はそのなかでも注目したい、東リやPanasonic、TOTOやLIXILの商品についてご紹介しましょう。
東リ
東リでは特殊エンボス加工をほどこしたお風呂用床シートのバスナリアルデザイン・バスナフローレ・バスナアルティが取り扱われています。お風呂の床の機能性を重視したい方にとって、魅力的な要素が詰まっているといえるでしょう。
機能性でいうとたとえば、裸足で床に触れても冷たく感じにくく、衝撃吸収性も優れています。ヒートショック対策に良いほか、転倒時のケガ防止や膝をついて入浴の介護をする方の負担も軽減してくれるはずです。
さらに防滑性に優れているため転倒しにくく、水はけ性も良いため床が早く乾いてくれます。そのほか、工期が短いために、浴室が使用できなくなって困ることがないのも、東リのこの床シートの魅力のひとつといえるでしょう。
Panasonic
Panasonicからは、床暖房であるスゴポカフロアが発表されています。電気を使用するために、床に触れたときの冷たさがなくなるだけでなく、お風呂全体を温かく快適にしてくれるのが、スゴポカフロアの魅力的なポイントといえるでしょう。
お風呂場が寒いと入浴やシャワーが億劫に感じることがありますが、それがなくなるのに魅力を感じる方もいるはずです。高齢者の方がいる家庭であれば、ヒートショック対策としても大活躍してくれるのではないでしょうか。
なお、電気を使用するということで、コストが気になる方もいるかもしれません。この点についてスゴポカフロアは非常に優秀です。1年でかかる電気使用料は320円程度と軽い費用負担で使い続けることができます。
TOTO
お掃除ラクラクほっからり床がTOTOから出ています。掃除がしやすいのは床の表面シートに乾燥しやすく、水が汚れを浮かせてくれる特殊親水処理が行われたFRPが採用されているためです。
さらに滑りにくい特徴も持っているために、掃除中や入浴中の転倒防止にも役立ちます。また、W断熱構造が採用されているのも、注目したいポイントのひとつです。床裏からの冷気を遮断してくれて、寒い時期でも足の冷たさを感じません。
高齢の方のヒートショック対策として導入するのも良いでしょう。さらに、内側の断熱クッション層には発泡ウレタンが採用されており、断熱性保持や衝撃吸収性、防音性に優れています。
膝をついての作業が楽になるほか、物を落としたときの音も気にならず、転倒時のケガ防止にも良いという優れものです。
LIXIL
LIXILからはキレイサーモフロアがリリースされています。汚れの落としやすさと、寒い時期でも足がヒヤッとしにくい点に強みを持っているお風呂用の床です。掃除の楽さやヒートショック対策を重視したい方に向いているでしょう。
汚れが落としやすい理由は、特殊な表面処理加工がほどこされている点にあります。皮脂汚れが固着しにくく水を流すことで汚れが除去しやすくなっているのです。
またスポンジが溝の奥まで届くつくりになっているために、汚れが落ちやすくなっているという理由もあります。また、足が床に触れたときにヒヤッとしにくいのは、独自の断熱層を重ねたつくりになっているのが理由です。
TOTOのお掃除ラクラクほっからり床にもいえることですが、LIXILのキレイサーモフロアも光熱費なしで足の冷たさを感じにくくしてくれます。
DIYで浴室の床材を変えるのは可能?費用は?
お風呂の床リフォームをDIYでするのは可能なことは可能です。一番手軽なのは床シートを使ったリフォームですが、それでも以下の理由があって、あまりおすすめすることはできません。
- カビや汚れを除去したり、パテなどで床を平らにしたりと下地づくりが大変
- 工具がなければその購入費用を含めると業者に依頼するのと費用負担に大差がない
- 時間と手間がかかるほか、見た目の仕上がりが悪くなりがち
床シートを使ったリフォームを業者に頼む場合40,000円から70,000円程度のお金がかかります。必要な道具をひととおり持っていないと、DIYでも同程度かかるわけです。
その上、労力もかかり高い技術も要求されるため、自力でするメリットは少ないといわざるを得ません。
浴室の床リフォームは業者依頼が無難
DIYの失敗のリスクを考えると、浴室の床リフォームは業者にお願いするのが確実です。業者に依頼するメリットとしては、以下の点をあげることができるでしょう。
- DIYの時間や手間が0
- 1回の床リフォームのために工具を買い揃える必要がない
- 費用はかかるが美しい仕上がりになる
ただしどの業者にお願いしたとしても、同じ結果が得られるわけではありません。リフォーム業者選びのポイントを押さえて賢く依頼先を決定しましょう。
- しっかりとした実績のある業者を選ぶ
- 一社の見積もりで決めず必ず相見積もりを取る
一社だけの提案で決めてしまうと、ほかより安い業者や魅力的なプランを提案してくれる業者があっても気づけません。
お風呂のリフォームは一括見積もりがおすすめ
浴室リフォームの一括見積もりを推奨する理由は複数あります。たとえば以下のメリットをあげることができます。
- 無料で利用できる
- 一度だけ必要事項を入力・送信すれば登録業者にまとめて申請できる
- 比較検討しやすく最安値の業者がすぐにわかる
- 優良業者が多数登録されている
- 見積もりを依頼したからといって契約が義務なわけではない
- 他社に提示された見積もり額を引き合いに出して価格交渉しやすい
一社にだけ見積もりをお願いして、正式にリフォームの契約を交わした場合、その業者が提案してくれたプランが最適かわかりません。
また、その業者が最安値なのかも不明です。あとになってより良い業者があったことを知り後悔するのを防げるのが、一括見積もりなのです。
まとめ
浴室の床リフォームは、床材によって平均相場が異なります。また、床材によって防滑性や衝撃吸収性、水はけ性、保温性といった機能に違いがあるため、値段の安さだけで決めてしまうのは失敗のもとです。
さらに、日本国内に床材を取り扱っているメーカーは充実していますが、各メーカーは異なる特徴を持つ製品を打ち出しています。自分の希望に合ったものを探し、お風呂の床リフォームに導入しましょう。
最後に、浴室の床リフォームは自力でできないこともないのですが、DIY上級者向けの作業となります。知識や技術が十分にない方以外は、失敗してもいいからやってみたいという特別な理由でもない限り、業者に依頼するのが得策といえるでしょう。