【箇所別】キッチンのリフォーム平均費用・おすすめの業者を徹底解説
キッチンのリフォームをする際に、キッチン全てをリフォームする場合と、個別の箇所をリフォームする場合とがあります。
個別でのリフォームをするメリットとしては、より細かく自分の気に入った商品を選べる点と、予算も細かく設定できる点です。
「キッチンの使い勝手はいいけど食洗機を入れたい」「ファンの掃除が大変だから手軽にお手入れできる新しい換気扇が欲しい」など、一つずつグレードアップしていくことができます。
なお、キッチンのリフォームを業者に依頼するときの“おすすめ方法“を先に少しだけ話しておきます。
自分で優良業者を探したり、一社ごとに見積もり請求をしたりするのは大変な手間ひまです。
そのため、一度に複数の業者の見積もりが手に入る『一括見積もりサービス』を利用することをおすすめします。
最安値のリフォーム料金で、なおかつ、しっかりリフォーム工事をしてくれる優良業者を探すなら、この方法をぜひ試してみてください。
窓
キッチンの窓の必要性は、主に換気と明かりとりです。換気扇だけでは取りきれない熱や蒸気や匂いなどを、窓を開けることによって手っ取り早く解消できます。夏場などはキッチンに熱がこもりやすく、通気の為にも窓は重要です。
あと個別のキッチンスペースなどに窓がないと電気をつけたとしても薄暗かったりして食材が美味しそうに見えません。
明かりとり用に小さな窓をつけるか換気用に大きな窓をつけるかにもよりますが、窓単体で1万円から15万円ほどの価格になるでしょう。強化ガラスにしたり出窓のタイプにする場合は価格も上がってきます。
システムキッチン
システムキッチンはシンク、コンロ、作業台などが一つになっているので、キッチン内を大幅に変更したいときは効率よく工事もでき、値段も抑えられます。
システムキッチンにはパターンが5つあり、特性と値段も違ってきます。
「Ⅰ型」
コンロとシンク、作業台が一列に並んだオーソドックスタイプです。どんな省スペースでも設置でき、比較的安価でリフォームすることができます。(相場8万円から20万円)
「Ⅱ型」
Ⅰ型を平行に2つ並べたパターンで、スペースが2倍になる分、作業スペースが広くなります。カウンターキッチンのタイプになるので、リビングの様子を見ながら料理ができます。
ただ、食材などを台から台へ移動する際にこぼしてしまいやすいのがデメリットです。(相場40万円から70万円)
「L型」
壁2面でL字型にキッチンを配置するパターンです。作業台、シンク、コンロが全て繋がっているため作業動線が短く、調理をする際はとても楽です。
ただ角にデッドスペースが生まれてしまう為、活用方法を各自で見つけなくてはなりません。(相場25万円から40万円)
「U型」
L型からさらにもう一面、作業台をとり「コの字型」に配置したパターンです。作業台のスペースもさらに広くなり、収納も増えます。
オーブンなどをビルトインしたりなど自分好みのカスタマイズができますが、L型と同じようにデッドスペースが生まれるので効率の良い活用方法を見つけなくてはなりません。(オーダーメイドが多く相場不明)
「アイランド型」
名の通りキッチン台を「島(アイランド)」のように壁から独立させたパターンです。高級感がありキッチンをみんなで囲みながら調理をして食べる立食パーティーのようなこともできます。
ただ設置には広いスペースが必要になるので、キッチンが独立した部屋になっているようなタイプですとアイランド型へのリフォームはできません。(相場100万円から300万円)
床
床の張替えには「張替え工法」と「重ね張り工法」の2種類があります。既存の床材を撤去してから張替える「張替え工法」では工事費は高くなりますが、床が腐っていたり陥没していたりすると、この方法での張替えがベストになります。
床材の素材や広さによって価格は変わりますがキッチンの場合、防水加工のしてあるフローリングやフロアタイルなどがオススメです。
8畳ほどの広さで「張替え工法」で10万円から20万円、「重ね張り工法」で8万円から18万円ほどになります。
収納(引き出し・棚)
キッチン収納で何より重要視されるのは収納力です。
広いスペースが確保できればそれに越したことはありませんが、例えば広いスペースでたくさんの収納ができたとしても動き回る動作が多くなったり、高いところのものが取り出しにくくなったりと、結果的に料理の効率が悪くなってしまう場合があります。
狭いスペースでもいかに有効的に収納できるかが良い収納の条件と言えます。整理整頓しやすかったり開けた時に何がどこにあるか一目でわかるような収納がよいでしょう。10万円台から30万円くらいの価格がキッチン収納棚の主流価格になっています。
カウンター
コンロやシンクがついた本格的なカウンターを設置するとなると、システムキッチンに組み込まれた(Ⅱ型)タイプがいいと思いますが
- 「料理のレシピを見るためにタブレットを置きたい」
- 「炊飯器やトースターなどを置いておくスペースが欲しい」
など簡易的なものであれば価格も6000円台からありますのでお手軽に購入できます。キャスターがついたタイプですと移動も楽にできるので便利です。
壁紙・クロス
油のはねや、経年劣化での黄ばみでキッチン全体が汚く、くすんだ雰囲気になってしまったら壁全体の張替えを考えましょう。
素材はビニールクロス、織物クロス、紙クロスなど数多くありますが、キッチンでの張替えの場合は防汚効果、防火効果のあるクロスを選ぶといいでしょう。
張替えにかかる材料費と工事費は3万円台から5万円台くらいですが、張替えは比較的簡単ですので最近はDIYをする人も増えてきています。
タイル
キッチンの壁をタイルにする魅力は何と言ってもそのデザイン性です。カフェにいるかのように可愛くおしゃれに変わります。火に強く燃えうつりなどの心配もありません。
掃除は拭き取るだけで比較的簡単にできますが目地の部分だけ掃除がしにくいので注意が必要です。1平方mあたり15000円くらい(工賃込み)するので、クロスやキッチンパネルに比べるとかなり割高です。
ただ今後、張替えを考えなくてもいいので、そういった部分だと経済的です。
換気扇(レンジフード)
換気扇の掃除はとても大変で、油汚れがひどい場合には掃除だけで1日取られる場合もあります。
最近は掃除がしやすいように凹凸のないデザインに工夫されていたり、油を弾くコーティングがされていたりとメンテナンスのしやすさに重点を置かれて開発がなされています。
従来の換気扇組み立て式だと6000円からありますが、最新式のレンジフードだと6万円から10万円くらいの価格になります。
コンロ
ガスコンロは近年、安全性と掃除のしやすさに重きを置く商品が多数あり、
- 火を長い間使っていても天板が熱くなりにくく、焦げ付きや火傷防止の効果がある機能
- 天板やバーナー部分をつなぎ目のないシンプルな構造にすることによって掃除をしやすい
- グリル部分は細かく分解できるようにして個別で洗いやすくする
などの工夫がなされています。
5万円から30万円の商品が主流です。IHクッキングヒーターは火を使わないですが、温度の調整が繊細にでき、安全性はガスコンロより高くなっているので、最近はとても人気になってきています。
ガスコンロからIHクッキングヒーターにリフォームする際は電気工事費が別途かかってくるので注意しましょう。5万円から20万円ほどの商品があります。
水道・蛇口
水道は浄水器、整水器がビルトインされているタイプや節水機能のついたタイプ、ハンドシャワーのついたタイプなど、種類や性能は多岐に渡ります。
蛇口もスタイリッシュなものからレトロなものまで自分の好みに合わせてカスタマイズできます。工事も蛇口の変更くらいだと個人でできてしまうものも多く、価格も1万円から2万円と気軽にリフォームできる部分です。
住宅の種類別でリフォームにかかる価格・費用
キッチンをリフォームする際に自宅が持ち家なのか借家なのか、またはマンションなのかで工事にかかる費用が変わってきたり、工事する箇所に制限があったりするので注意しましょう。
持ち家の場合はリフォームの自由度が高いですが、プロパンガスから都市ガスに変更するなどの場合、家の近くを通っている主管から家に引く取出管の工事をしなくてはなりません。
換気扇のダクト経路が共通だったり各住戸に割り当てられている電気容量が一定していて変更ができないなど、リフォームの事前に確認しておくことが重要です。
借家の場合は大家さんの許可なしにリフォームすることはできないので、事前の許可を仰いでください。
キッチンのリフォームが可能な場合、自宅のキッチンタイプをしっかり把握しておくことでリフォームにかかる費用の概算が見えてきます。
「クローズドキッチンタイプ」(8~40万円)
キッチンスペースがひと部屋に孤立しているタイプで、煙や臭いがリビングに漏れにくいメリットがあります。スタンダードな一直線にシンクやコンロが並んだⅠ型システムキッチンなどに適しています。
「オープンキッチンタイプ」(100~300万円)
ダイニングやリビングとの隔たりがなく設置されているタイプで、リフォームの際には自由度の高い設置ができるようになっています。
ただ、キッチンの内側が丸見えになってしまうデメリットがあり、来客時などには注意が必要です。アイランド型などの広いスペースを使うシステムキッチンに適しています。
「セミオープンキッチンタイプ」(40~80万円)
クローズドキッチンタイプとオープンキッチンタイプのメリットを両方持った造りになっています。作業台スペースを単独でとれるⅡ型やL型のシステムキッチンに適しています。
メーカー別でリフォームにかかる価格・費用
メーカーによって得意分野が違ったり、価格が比較的安価のものを中心に扱っているところ、高級志向のところなど特徴がありますので、自分の重要視したいところを明確にして、それにあったリフォーム会社を探すことも大事なポイントです。
「パナソニック」
機能性が高く、省エネ機能が充実している商品が多数選べます。そしてアフターケアのサポートがしっかりしています。50万円から70万円の商品が人気です。
「TOTO」
性能の高さもさることながら、手入れのしやすさに魅力のある商品が多くあります。全国にショールームが100箇所以上あり、実物を見ながら商品を選べます。50万円から100万円の商品が多い傾向です。
「ハウステック」
一人暮らし用のミニキッチンなど低価格で買い求めやすい商品が多くあります。機能やデザイン性より低価格を重視する人にオススメです。一人暮らし用のミニキッチンは9万円台から商品があります。
「トーヨーキッチン」
国内有数のキッチン専門メーカーで、イタリア・ミラノにデザインセンターを持っています。デザイン性の高い家具と一体型の高級志向の商品が特徴です。価格は100万円から1000万円近い商品もあります。
キッチンリフォームの費用を安くするためのコツ
キッチンのリフォームで費用を安く抑えるためには「工事費を安くする」「商品を安く手に入れる」「補助金を活用する」という3点が挙げられます。
工事費用を抑えるには、配管工事や電気配線工事などを極力しないようにする為に、同じ大きさの同じパターンの商品を同じ場所に設置することが重要です。
商品を安く購入するには、リフォーム会社や販売業社ごとでキャンペーン期間を設け、定価以下で商品を売り出す時期がありますので、コンスタントに調べてみましょう。
補助金はバリアフリーリフォームを主とした
- 「高齢者住宅改修費支援制度」
- 「障害者住宅改造費助成制度」
これらの他に、各自治体から地域活性化を目的として、地元業者を使ってのリフォームに対して補助金が出たりします。
ただ、各地域・自治体によって条件や補助金の額などは変わりますので確認が必要です。
キッチンリフォーム一括見積もりを活用する
安く工事をやってくれる業者を見つけるためにも、キッチンのリフォームでは一括見積もりを活用しましょう。一括見積もりというのは、複数の業者に一括で見積もりを依頼する方法です。簡単に各業者の費用を比較できるのが特徴です。
たとえば5社に対して一括見積もりを依頼すれば、5社それぞれが提示してきた見積もり内容を比較できます。費用の違いや工期の違い、工事内容の違いなどをチェックでき、総合的に優れた業者を判断しやすくなります。
特に費用の比較ができるのは大きなメリットで、同じ内容のリフォームでも業者によって金額が変わるのがよくわかります。一括見積もりをはインターネット上で手軽に申し込みができるので、積極的に活用するのがおすすめです。
まとめ
自分の使いやすいキッチンを思い浮かべてみて、今のキッチンに何が足りないのかを考えてみた時に、足りない部分がたくさんあれば、大掛かりな全体リフォームでもいいです。
また、逆に「これがあれば劇的に利便性が変わる!」というものがあればピンポイントにその商品を吟味すればいいと思います。
ひとそれぞれに使い勝手のいいキッチンは違うので自分にあったキッチンを見つけたいですね。