【種類別】戸建2階・マンション・団地のキッチンリフォーム平均費用
キッチンのリフォームといっても、住宅の種類やリフォームしたいキッチンの種類によって費用はさまざまです。また、メーカーやリフォーム業者によっても大きな差があります。
そう何度も経験することではないため、見積もりを取ってもそれが妥当な金額か判断に迷うこともあるでしょう。
そこで、住宅の種類やリフォームする箇所、メーカーなどの違いで考えるキッチンリフォームの注意点や費用について見ていきます。
なお、キッチンのリフォームを業者に依頼するときの“おすすめ方法“を先に少しだけ話しておきます。
自分で優良業者を探したり、一社ごとに見積もり請求をしたりするのは大変な手間ひまです。
そのため、一度に複数の業者の見積もりが手に入る『一括見積もりサービス』を利用することをおすすめします。
最安値のリフォーム料金で、なおかつ、しっかりリフォーム工事をしてくれる優良業者を探すなら、この方法をぜひ試してみてください。
戸建・2階のリフォーム
一戸建ては、マンションなどのように規約に縛られることが少ないため、リフォームがしやすいです。ただ、新築であれ中古であれ、入居以来キッチンをリフォームしたことのない方も多いでしょう。時間が経つほど破損や劣化は目立ってきます。
また、二世帯住宅に変更する際などにも考えたいところです。いずれにせよリフォームの自由度は比較的高いですが、建物と敷地の位置関係で給排水管に勾配を付けるのが難しいこともあります。
二世帯住宅のために2階にキッチンを新たに設置したい場合も、配管や換気に配慮しなければなりません。また、建蔽率や容積率などの問題もあります。どのようにリフォームしたいかは業者とも相談しながら計画していきましょう。
マンションのリフォーム
マンションは多くの人が共同で生活するため、一戸建てほど自由にリフォームができないのが難点です。勝手にリフォームしてしまうとトラブルにもなりかねないため、事前に規約などを確認しましょう。
マンションには共有部分があるため、キッチンをリフォームするにも配管スペースを大胆に移動することはできません。また、業者の出入りで近隣住人から苦情を受ける可能性もあります。
規約に反しないからよいというわけではなく、管理会社とも相談しながら事前に周辺住民の理解を得ることが大切です。
キッチンの奥行や幅、シンクのサイズ、調理や収納のスペースなど事前に間口を測っておき、梁や配管スペースなど動かせない部分も確認しておきます。そこまでチェックしたうえで、具体的なリフォームのイメージをしていきましょう。
色々なパーツを組み合わせるシステムキッチンなら、細かい部分に至るまで具体的にイメージしておくと業者に依頼する時にも役立ちます。見た目の良さだけでなく、実際に使用する際の機能性や収納性、それに耐久性まで考慮しつつ計画を立てていってください。
なお、ここまで具体的にイメージを膨らませても、意外と見落とされがちなのが搬入の問題です。マンションでは共有部分をどうにかすることができないため、搬入の際にマンションの玄関やエレベーターに入らないことがあります。
また、自宅のドアの大きさも事前に計算しておかなければなりません。窓から引っ張り上げることになったりすると、事前の計画より大幅に出費が増えることもあります。
団地のリフォーム
団地に関してもマンションと同じく、他の住人と共有のスペースがあるため、近隣住人の理解を得ておくことが重要です。
リフォームが始まると多くの人が何日も出入りすることになるので、それを快く思わない住人との間でトラブルになることも考えられます。そういうことのないように挨拶回りは欠かせません。
なお、団地にもいろいろありますが、公団住宅でもリフォームできる場合があります。もちろんお住まいの形態で条件は違うため事前に確認することが大切ですが、原状回復せずとも退去できる賃貸物件もあります。
団地のなかには築年数がかなり経過しているものもあります。昭和30~40年代に建てられた団地にお住まいの方も多いでしょう。
すると、築年数が40~50年になるわけですから、当時のままのキッチンでは当然老朽化の問題が出てきます。築年数が古い団地では水回りを動かせないことも多いですが、仕様を変えずとも新しいキッチンを導入することは可能です。
水回りが動かせるかどうかを知るには、排水管の位置を確認しましょう。団地では排水管が共有部分のパイプスペースとつながっています。床下にスペースがあって、そこに電線や排水管が配置されている団地なら、そのスペースの範囲でキッチンの移動も可能です。
専有部分と共用部分の範囲でリフォームの方法が変わりますから、見積もりを取る時には、団地の図面と規約を確認したうえで、直接現場まで足を運んでもらいましょう。
キッチンの箇所別でリフォームにかかる価格・費用
キッチンのリフォームにかかる費用は、リフォームする箇所や規模によって大きな差が生まれます。一部の機器を入れ替える程度なら30万円以下でも可能ですが、全体的に入れ替えるなら、マンションで少なくとも50万円、ボリュームゾーンは60~90万円です。
キッチンは電気、ガス、水、換気の機能が集まる場所であるため、キッチンの場所ごと移動するにはそれらをすべて動かさなければなりません。
すると、排水管や換気ダクトの工事費用、古いキッチンを撤去する費用、壁や床の補修費用など、大幅に費用がアップしてしまいます。また、システムキッチンもどのタイプを選ぶかによって総額が大きく変わります。
最初に明確なプランを立てておかないと、今挙げたリフォーム費用の目安を大幅にオーバーすることにもなるでしょう。今のキッチンの何が不満かを明確にしておき、リフォームすべき箇所をリストアップして、優先順位をしっかり決めておくことが大切です。
メーカー別でリフォームにかかる価格・費用
キッチンリフォームでは、いろんなメーカーがシステムキッチンを販売しています。TOTO、パナソニックなどのメーカーも有名ですが、ここではシステムキッチンの主要メーカーであるクリナップ、LIXIL、タカラスタンダードを見ていきましょう。
クリナップはステンレスのキッチンで有名です。劣化しにくく使い勝手も良いため人気があります。他社と違ってキッチンを主力にするメーカーですから、クオリティーを求めるならクリナップを最初に検討したいところです。
上質のステンレスで人気の「ラクエラ」が主力商品ですが、リフォーム費用の相場は施工費込みで75~110万円がボリュームゾーンとなるでしょう。
LIXILはINAXやサンウエーブなどのメーカーが合併したメーカーのため、それら元のメーカーの良さを集約したキッチンが実現可能ということで人気があります。
コンロ、シンク、扉の色を自由に組み合わせて自分好みの個性的なキッチンが作れますし、収納のアイデアも豊富です。また、車いすで使用できるシステムキッチンも高齢者の住宅では支持されています。
人気商品は「シエラ」というキッチンで、施工費込みのリフォーム費用の目安は80~100万円となっています。
タカラスタンダードでは高品位ホーローのシステムキッチンが主力です。熱や湿気に強く、劣化しにくくてお手入れもしやすいと人気になっています。
間口も豊富なバリエーションがあるので、リフォームの際は検討しておきたいキッチンです。主力商品は「エーデル」で人気も非常に高いですが、リフォーム費用は施工費込みで85~110万円ほどを見ておいた方がよいでしょう。
キッチンリフォームの費用を安くするためのコツ
質を落とさずになるべくキッチンリフォームの費用を抑える方法を見ていきましょう。キッチンリフォームの費用は、キッチンの位置を移動させるかどうかで大幅に変わってきますので、なるべく安くしたいのであれば位置を変更しない方向で考えてみてください。
キッチンを移動させるとなると、電気工事、水道工事、床の補修工事などに費用がかかります。工事費用を抑えることができれば、キッチンのグレードを上げることも可能です。
また、施工を依頼する業者によっても費用はかなり違います。なるべく安くするなら地元密着の業者に依頼しましょう。地元業者なら地元住人の要望にかなり応えてくれますし、いざという時にはすぐに対応してくれるので便利です。
地元業者をいくつかピックアップして相見積もりを取ってみましょう。同じ条件でも業者によって費用は変わるため、見積もりを比較して安い業者を探せますし、交渉次第ではさらに値引きが可能なこともあります。
キッチンに特にこだわりがないのなら、その業者が勧めてくれるセットを購入することです。業者はメーカーからキッチンセットを一括で仕入れているため、それをそのまま導入するのなら定価よりも安く購入できます。
ただし、セットだとサイズや規格が違うこともあるので、そのセットが導入できるか確認しておきましょう。丸ごとセットにしなくても、業者が指定するメーカーのキッチンなら、同じ条件でも他メーカーのキッチンより割引額が大きいなどということもあります。
キッチンリフォーム一括見積もりを活用する
リフォーム費用をなるべく安く抑えるなら複数の業者から相見積もりを取ることが大切です。
しかし、自分で調べて希望するリフォーム内容を何社にも説明するには非常に時間がかかりますし、業者の良し悪しを自分で判断するのも、専門家でもなければ難しいでしょう。そこでおすすめなのが、キッチンリフォームの一括見積もりサイトです。
希望する条件を入力するだけで、一度に複数の業者に見積もりが依頼できます。業者についての口コミや評判を確認することもできますから、利用して損はありません。
リフォーム業者のなかには、工事の質が悪かったり、後で追加費用を請求したりする業者もありますので、そういう業者を避けるためにも一括見積もりは有用です。
まとめ
キッチンリフォームの種類は豊富です。一戸建てならリフォームの自由度が高く、2階に新たにキッチンを設置もできるでしょう。マンションや団地では、規約や共用スペースの問題で制限を受けることもあります。
しかし、それでも今のリフォーム業者なら可能な限りの努力で理想のキッチンに近づけてくれます。ただ、キッチンリフォームの費用は、お住まいの住宅の種類やリフォームしたいキッチンの種類によって大きく違います。
一応相場となる費用はありますが、条件次第でかなり変わってくるものなので、施工業者を決める時は細かい部分まで相談し、一括見積もりを取ってサービス・費用とも納得できる業者を選んでください。